日本を初めて訪れる人向けの「暗黙のルール」は定番の題材です。エスカレーターの片側を空ける、電車の中で電話をしない、ゴミは持ち帰る。ただ、暗黙と言われるものの中には、実は文字になっているルールも混ざっています。
たとえばエスカレーターです。東京では左に立って右側を、大阪では右に立って左側を空けるのが慣習で、空けた側は急ぐ人が歩くための通路になっています。ところが埼玉県は2021年10月、全国で初めて、エスカレーターでは歩かずに立ち止まって乗ることを条例で定めました。誰も歩かないなら片側を空けておく理由もないので、県は左右両側に立って乗るよう呼びかけています。歩くと転んだりぶつかったりする危険があるうえ、けがや障がいで右側の手すりにしかつかまれない人にとって、右側を空ける習慣は危ないからです。2023年10月には名古屋市が続き、「右側か左側かを問わず」立ち止まって乗ると条文に書き込みました。どちらも罰則はありません。
ほかにも、あまり知られていない本物の法律があります。観光で来た外国人にはパスポートの常時携帯が義務づけられていて(入管法23条)、持っていないと10万円以下の罰金の対象になります。一方で、よく紹介される「免税品は封をされて出国まで開けられない」という決まりは、2026年11月1日になくなります。出国時に消費税分を返金する方式に切り替わるためです。
日本の暗黙のルールと旅のコツをまとめた動画に、日本で暮らした人や何度も訪れた人たちからコメントが集まりました。一番大事なルールを一言で挙げる人から、「英語はそんなに通じなかった」と釘を刺す人まで、実地の声が並んでいます。
海外の反応
1. 海外の名無しさん
日本人がいつも心に留めていて、子どものころから教わってきた一番大事なルールがある。「人に迷惑をかけない」だ。
2. 海外の名無しさん
暗黙のルールってのは、よその国では「文化」って呼ばれてるんだよ。どこへ行こうと、その土地の文化は尊重しなきゃいけない。そうしないと、地元の人からはずっと「よそ者」として見られる。
3. 海外の名無しさん
ここに挙がってるコツの多くは、地球上のどの文化でも共有されてたら素晴らしいのにと思う。結局ほとんどが、ただの礼儀の話なんだよな。
4. 海外の名無しさん
日本人はとても寛大な人たちだ。嫌な奴にならない限り、暗黙のルールを破っても許してもらえる。とはいえ、長くいれば、たまに突っかかってくる嫌な奴に出くわすこともある。そう、日本にも無礼で不寛容な人はいる。親切に、気配りを忘れず、すぐ謝ること。それで大丈夫だ。
5. 海外の名無しさん
慎み深さや穏やかさ、大人の振る舞いは大好きなんだけど、たまにイラッとすることもある。欲しいものは欲しいとはっきり言えばいいし、言われた側もそれを失礼だと受け取らなきゃいいのに。自分の国と同じくらい日本が好きだけどね。
6. 海外の名無しさん
日本で最初に覚えた暗黙のルールはエスカレーターの乗り方だった。歩かずにただ乗っているなら左側に立つ。右側は歩いて上り下りする人のためのものだ。真ん中や右側に立つのは失礼にあたる。
※注:前文のとおり、左に立つのは主に東京の慣習です。条例のある埼玉県と名古屋市では、片側を空けずに両側に立つよう呼びかけています。
7. 海外の名無しさん
ベジタリアンやヴィーガンが誤解されるのは、概念になじみがないからだけじゃなく、言葉の違いのせいでもある(ベジタリアン自体がかなり珍しいのは確かだけど)。日本語で肉は「肉(にく)」だけど、英語の meat とまったく同じ意味じゃない。「にく」は魚や魚介類を指さず、鶏や陸の動物の肉だけを指す。だから「ベジタリアンなので肉は食べません」と英語で言おうが日本語で言おうが、英語圏で暮らしてニュアンスを分かっている人でない限り、「にく」を食べないという意味に取られる。魚介は必ずしも含まれない。
動画でバスや電車はタクシーよりずっと安いこと、日本は静かな国だということに触れていたので、公共交通の質の高さにも触れておきたい。効率的で、本数が多く、信頼できる。バスと電車を使おう。ただし公共交通の中では、決して携帯で話さないこと。話すとしてもひそひそ声までだ。これは日本人がいちばん嫌がることの一つだ。僕らはうるさい公共交通に慣れているけど、彼らは違う。車内で普通の声で電話するのは、映画館で立ち上がって電話を取り、しゃべりながらのんびり出ていく男みたいなものだ。
8. 海外の名無しさん
日本には一度行っただけで、ずいぶん前の話だけど、電車でたくさん移動した。アドバイスできるとしたら、朝の通勤時間と夕方の帰宅時間のラッシュは避けたほうがいいということ。ラッシュはすさまじくて、文字どおり車内に詰め込まれて缶詰のイワシみたいな気分になる。女性の私は両腕を胸の前で曲げていないと、胸が誰かの体に押しつけられてしまった。周りの人が支えてくれるから、どこにもつかまる必要がなかった(笑)。それからは、ラッシュの少し前か後に出るようにして観光した。電車もすいていた。
9. 海外の名無しさん
日本を旅するなら、大きめのジップロックの冷凍用袋をリュックに入れておくといい。ゴミを入れておいて、ホテルなどでゴミ箱を見つけたときにきちんと捨てればいい。簡単な解決策だよ。
10. 海外の名無しさん
「タオルを忘れずに!」これは本当。人前に出るときは小さいタオルを持ち歩いたほうがいい。それと、日本で出てくるいちばん冷たい水で手を洗うことにも慣れておこう。
※注:ペーパータオルやハンドドライヤーのないトイレも珍しくないため、日本ではハンカチを持ち歩く習慣があります。
11. 海外の名無しさん
チップのいらない文化が大好きだ。アメリカで起きてることはばかげてる。物価もチップも手に負えなくなってる。
12. 海外の名無しさん
もう一つ簡単なのを(自分も数年日本に住んでいた)。箸を食べ物に突き刺さないこと。主に年配の人に葬式の儀式を連想させるので、無神経だと受け取られかねない。食べていないときは、ナプキンの上か、器の縁に横向きに置く。都市部ならフォークを頼めば出してくれることが多いので、箸が不安なら聞けばいい(小さな店にはないことも多いけどね。箸は安くて土に還るし)。それと、行きつけの店やサービスがあってチップを渡したいなら、現金そのものではなく贈り物ならたいてい受け取ってもらえるし、喜ばれる。
※注:葬儀を連想させるのは、ご飯に箸を突き立てる「立て箸」です。亡くなった人の枕元に供える枕飯に箸を立てる習わしから来ています。食べ物を突き刺す「刺し箸」も行儀が悪いとされますが、こちらは理由が別です。
13. 海外の名無しさん
東京ではふだん現金を持ち歩かない。でも地域によって事情が違うし、デジタル化が遅れているから、いつもポケットに少し現金を入れている。
※注:経済産業省によると、2024年のキャッシュレス決済比率は42.8%で、政府目標の4割を初めて超えました。
14. 海外の名無しさん
動画で言っていた外国人のパスポート携帯義務の話は本当だ。何度か警察に止められたことがあって、たいていはパスポートが有効か確認されて、それで終わり。ロシアに行ったときも同じだった。
15. 海外の名無しさん
免税で買い物をするときの大事な注意点。品物は封をされていて、日本を出国するまで使ったり食べたりできない。
※注:前文のとおり、この封印(特殊包装)は2026年11月1日に廃止されます。
16. 海外の名無しさん
自分が2000年代初めに行ったときも、全部そのとおりだった。初めて行く人にはとてもいい動画だ。付け加えるなら、動画でも少し触れていたけど、英語で話しかける前に、まず相手の言葉を話そうとする礼儀を示してほしい。こっちが日本語を話そうとしたあとなら、ほとんどの日本人は喜んで英語で話してくれる。
17. 海外の名無しさん
「ほとんどの人が英語を話せるから日本語は要らない」という点には異論がある。仕事で横浜によく出張していたんだけど、ある時、夜中に急病になった。夜勤のホテルのスタッフは誰も英語が話せず、救急車でも誰も英語が話せず、(かなり大きな)病院の救急外来でも誰も話せなかった。ありがたいことにスマホに翻訳アプリがあって、それで何とか意思疎通できた(救急隊員の一人もスマホにアプリを入れていた)。みんなとても親切だったけど、英語を話せる人はいなかった。電車やバスでも同じような目に遭った。
元ソース: What I wish I Knew Before Coming To Japan! Unspoken RULES & Travel Tips — YouTube


コメント