国鉄は1987年に分割民営化され、7つのJRに分かれました。それなのにロゴも駅の佇まいも揃っていて、利用者にはひとつの鉄道網に見える。その舞台裏を解説した記事が、海外の掲示板で紹介されました。
記事の中心にあるのは、デザイナー・中西元男が唱えたCI(コーポレート・アイデンティティ)の3層構造です。MI(理念・価値観・ビジョン)、BI(会社と人がどう振る舞い、どんなサービスを提供するか)、VI(それらが視覚としてどう表れるか)。ロゴを作ることから始めるのではなく、理念と振る舞いを先に定め、その帰結として見た目を設計する、という考え方です。
コメント欄では「記事に書かれていない要因がある」として、日本人の職務意識が挙げられました。するとそこに、欧米の雇用のあり方と比べる声が次々と返ってきます。日本を持ち上げるというより、自分たちの側で失われたものを振り返る調子でした。
そして途中で、日本人にはまず思いつかないであろう問いが投げ込まれます。JRのロゴの形について、ある文字に見えないか、というものでした。
後半はさらに大きな話になります。かつて世界最高の鉄道網を持っていたアメリカが、なぜそれを手放したのか。日本が鉄道を選べたのは国土が狭いからなのか、それとも別の理由があるのか。議論の終わりには、日本の交通政策について外国人が驚く事実も出てきました。
海外の反応
1. 海外の名無しさん
中西は、コーポレート・アイデンティティをロゴとロゴタイプの問題として扱うことに反対していた。代わりに3つの層に分ける枠組みを作った。MI(マインド・アイデンティティ)は企業の背後にある哲学、価値観、ビジョン。BI(ビヘイビア・アイデンティティ)は企業とそこで働く人々が世の中でどう振る舞うか、どんなサービスを提供するか。VI(ビジュアル・アイデンティティ)は、マインドと振る舞いがどう視覚的に表れるか。あらゆる種類のコミュニケーションに使える良い枠組みだよ。
2. 海外の名無しさん
記事で触れられていない要因がある。日本の義務感と名誉の文化だ。欧米の従業員が自分の会社に対してここまでの献身や完璧主義を持つとは思えない。日本ではそれが、効率的で綿密な変更を可能にした。民営化にありがちな、保守の軽視や短期的な利益最大化といった問題も避けられている。
3. 海外の名無しさん(>>2への返信)
欧米では、雇用者と被雇用者のあいだの社会契約が80年代のどこかで死んだんだ。特にテック業界では、数十年の勤続がある従業員なんて珍しい。最近もマイクロソフトが年配の従業員に退職金を積んで辞めてもらおうとしている。
4. 海外の名無しさん(>>3への返信)
カーリー・フィオリーナ以前のヒューレット・パッカードは、旧き良きシリコンバレー企業の好例だった。「速く動いて壊せ」の時代よりずっと前の話だ。数年前に教職に移るまで日本企業で働いていたけれど、HP Wayについて読むと、かつての職場の日々を色々な点で思い出すよ。
5. 海外の名無しさん
もうひとつ、「企業家族」という概念がある。より大きく、より古い企業に連なる取引先企業たち。彼らが協働しているのは金銭的な動機や契約上の義務からではなく、兄弟のような組織だからなんだ。
6. 海外の名無しさん
会社が株価が揺れるたびに我々を解雇せず、社宅を用意してくれるなら、欧米でもそういう気持ちになるよ。
7. 海外の名無しさん
短期的な利益最大化は、従業員というより経営層の文化から来ているものだと思う。
8. 海外の名無しさん(>>7への返信)
大筋では同意するけれど、日本でもこの10年あまりで色々変わったことは頭に入れておいたほうがいい。労働法もかなり改正されている。
9. 海外の名無しさん
自分はずっと、JRのロゴが「駅」という漢字に見えていて、しかもそれは意図的なんだろうと思っていた。JRという名前に落ち着いた理由のひとつだったりしないだろうか。
10. 海外の名無しさん(>>9への返信)
単なる偶然だと思うよ。日本人に言ってみたことがあるけど、まったく繋がりが見えないみたいだった。
11. 海外の名無しさん(>>10への返信)
見えないんだよ。日本語を解釈する脳の部分のほうがずっと大きくて速いから。逆に日本語が読めない訪問者は、自分の知っている文字として解釈しようとするしかない。
12. 海外の名無しさん
アメリカはかつて世界最高の鉄道網を持っていたのに、州間高速道路網を作って鉄道を捨てた。実際のところ、競合する複数の交通網に金を出す国はないんだ。日本は鉄道を選び、我々は高速道路を選んだ。
13. 海外の名無しさん(>>12への返信)
日本は小さな島国で、アメリカは地球上で最も広く、人口の中心同士が離れている国のひとつだ。本質的な選択というより、それぞれの国で鉄道がどれだけ現実的かを説明していると思う。
14. 海外の名無しさん(>>13への返信)
その規模の国土計画は、実現可能性の話じゃなくて、国をどの方向に形づくりたいかの話だよ。鉄道網が疎であれば、単に行きにくいという理由で、人口の少ない地域が設計上生まれてしまう。人々は都市や町に集まらざるを得なくなる。
15. 海外の名無しさん(>>13への返信)
大きさだけの問題でもない。アメリカの多くの土地は開けていて比較的平坦で、密集した建物もないから、むしろ鉄道を敷くのは安い。日本は非常に山がちで、開発が密集していて、しかも地震に耐えるように作らなければならない。
16. 海外の名無しさん
ただ、日本にも広大な高速道路網があって、JRと同じように民営化されているんだよ(NEXCO東日本・西日本・中日本)。しかもほぼ全部が有料だ。一人で運転するなら、高速代だけで新幹線の切符と同じくらいになることも多い。同乗者が増えれば計算はすぐ逆転するけどね。
17. 海外の名無しさん(>>16への返信)
そこがアメリカや欧州の多くと大きく違う点だ。日本は自動車の所有をそれほど手厚く補助していない。市街地に路上駐車はないし、事業者に駐車場の設置義務もない。そして車を持ちたければ、まず駐車場を確保していることを証明しなければならない。
18. 海外の名無しさん
アメリカで鉄道が捨てられたわけじゃないよ。貨物鉄道網は世界最高水準だ。ひどいのは旅客鉄道のほうだけ。
19. 海外の名無しさん(>>18への返信)
アメリカは鉄道を捨てたんじゃなく、貨物に使っただけなんだ。ヨーロッパは人を鉄道で動かし、貨物はそれほど動かさない。北米はEUより1割ほど広い程度だけど、鉄道で運ぶ貨物量は7倍ある。
20. 海外の名無しさん
日本の鉄道網については、最近この掲示板に出た長文記事のなかで最良のものがある。「なぜ日本の鉄道はこれほど良いのか」という記事だ。ここ数ヶ月で、他のどの投稿よりも時間をかけて読んだよ。
元ソース: How Japan's railways stayed one while splitting apart — Hacker News


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