海外の開発者が「日本語の動詞活用を、単純だが泥臭いやり方で整理する」という記事を書き、技術系の掲示板で話題になりました。動詞を語幹と接尾辞に分けて、プログラミングのように規則を当てはめていく、という内容です。
コメント欄でまず起きたのは、そもそもこういう細かい分析が語学の習得に役立つのか、という議論でした。細部に潜るより話す練習をしたほうが早い、という声に対し、言語の仕組みそのものを理解したいのだ、という反論が返ります。
ところが議論の中心になっていったのは活用ではなく、ローマ字表記のほうでした。記事が「し」を shi と書いたことに対して、それは表記の流派によるという指摘が入り、そこから思わぬ論争に発展します。
日本には訓令式とヘボン式という2つの方式が長く併存してきました。小学校の国語で使われる教科書は主に訓令式(し=si)でしたが、パスポートも駅名標も英語の授業もヘボン式(shi)です。どちらで覚えているかは、世代や教科によって人それぞれでしょう。
そして2025年12月、1954年以来およそ70年ぶりに内閣告示が改定され、ヘボン式が基本と定められました。スレッドの中で「ヘボン式が公式になったのは比較的最近の変更だ」と書いている人がいるのは、これを指しています。
国内に住んでいれば気に留めない程度の食い違いですが、外国人学習者にとってはかなり厄介なようでした。そもそもローマ字に頼ること自体が学習の妨げだ、という手厳しい声も飛び出します。
終盤には日本人の英語の発音の癖や、動詞の活用を覚えるときの意外なコツまで話が広がっていきました。
海外の反応
1. 海外の名無しさん
楽しいし、プログラム的な視点も面白い。ただ、目標がある程度の流暢さや、会話・読解の能力なのだとしたら、こういう細部に夢中になりすぎるのは危険でもある。大人になってから日本語をある程度使えるようになった知り合いの多くは、むしろこういうものを避けていた。最後の一段まで潜っていく頭の中の計算は、話す練習や読む練習ほどには効かなかった、という人が多いんだ。もちろん人それぞれだけどね。
2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
自分はこういう深掘りが好きだよ。暗記のためじゃなくて、もっと深い層、言語の精神、その動き方、ほどけていく様子を理解するためにね。
3. 海外の名無しさん(>>2への返信)
言葉で遊ぶのはもちろん楽しいし、脳の働き方は人それぞれだ。ただ自分はこういう比喩を使う。山を登っていて、その旅は「頂上」=ある程度の流暢さに向かっている。途中で立ち止まって岩を眺め、観察して、比べてみるのは楽しい。でもそれが必ずしも頂上に近づけてくれるわけじゃない。まあ、足元の理解はほんの少し良くなるから、完璧な比喩ではないけどね。
4. 海外の名無しさん
「hanas* + (i)masu = hanasimasu(間違い!)」のところでしばらく固まってしまった。なぜ著者がこれを間違いだと考えるのか分からなかったんだ。「si」は自分が使ってきたどのIMEでも「し」になる。
5. 海外の名無しさん(>>4への返信)
記事にはこう書いてあるよ。「ひらがな表に si は存在しないので、s_ + (i) = shi になる。だからローマ字で「考えない」ことが重要なんだ」って。
6. 海外の名無しさん(>>4への返信)
まず、日本語教育の基本として、学習者は複数のローマ字体系に慣れていることが期待される。「si は表のどこ?」と聞かれて見つけられないなら、その学習者は授業を落としているか、教材のほうに問題がある。そのうえで、ここでヘボン式を選んだのは良くないと思う。日本式かJSL式のほうがいい。
7. 海外の名無しさん(>>6への返信)
ひらがな表を十数種類見てきたけど、全部ヘボン式だったよ。ローマ字にこだわるのは学習者が卒業すべきことで、関係のない細部に圧倒されて学習意欲を失う確実な方法だ。難しいのは手を動かすことであって、10個足らずの例外を覚えることじゃない。
8. 海外の名無しさん(>>6への返信)
ヘボン式は日本政府が選んだ公式の方式だよ(比較的最近の変更だ)。訓令式は廃止される方向で、標識なども順次ヘボン式に切り替わっている。
9. 海外の名無しさん
日本語を学ぶならヘボン式を使うのは間違いだと思う。むしろ邪魔になる。かなを覚えるか(1週間もあれば足りるだろう)、日本語の綴りにもっと素直に対応する別の方式を使うほうがいい。
10. 海外の名無しさん(>>9への返信)
1週間あれば、ひらがなが全部あることを把握して、いくつかの音を覚えられる。2週間でカタカナも含めて全部の存在を知り、いくつか単語が読めて、いくつか書けるようになる。1ヶ月あれば全部の音を楽に覚えて(ムみたいな稀なやつがたまに抜けるけど)、ほとんど書けて、かなで書かれたものならゆっくり読める。
11. 海外の名無しさん
細かい話だけど、それは「ローマ字化」、つまりローマ字で音を写しとる行為のほうの話だね。ローマ字化には複数の体系があって、代表的なのがヘボン式と訓令式だ。ヘボン式では shi が正しく、訓令式では si が正しい。
12. 海外の名無しさん(>>11への返信)
「事実誤認」と言うのはやや厳しいと思う。抜けていたのは、日本語のローマ字化には複数の方法があるという点だけだ。どれも「有効なローマ字」を生むけれど、それはその体系の中でだけの話なんだよ。
13. 海外の名無しさん(>>11への返信)
そもそも誰も正式なローマ字の規則なんて気にしていない。みんな、打つのに困らない程度に一貫した、ヘボン式の崩れた我流を使っている。訓令式が廃止されたのも、現状を追認しただけの話だよ。
14. 海外の名無しさん(>>13への返信)
今はほとんどの人がヘボン式だね。訓令式にとどまっているのは、20年くらい前に日本語を学んだ人たちだ。
15. 海外の名無しさん(>>13への返信)
自分は訓令式を狙っていたわけじゃなくて、むしろワープロ式、つまり「目的の文字を出すのに一番打鍵数が少ないもの」だった。IMEでの入力こそ、多くの人が日常的にローマ字と接している形だと思う。だから「si」と「shi」は自分の中では同じものとして処理している。違いが問題になることは、たいてい無いから。
16. 海外の名無しさん
日本人の英語話者の多くは、si を本能的に「シ」と発音するよね。system を「シ」ステム、basic を「バ」シック、six を「シ」ックス、という具合に。
17. 海外の名無しさん
不規則動詞は「来る」と「する」だけじゃないよ。「行く」も「ある」も不規則だ。ただ、不規則なものを別にすれば、活用のパターンは辞書形ではなく命令形を覚えておけば情報が完全に保たれる。着ろ/切れ を覚えておけば、着る/切る のどちらがどのグループかで迷わなくて済むんだ。辞書形だとそこが失われてしまう。
18. 海外の名無しさん(>>17への返信)
ああいうのは「準不規則」と呼ばれることもあるね。ほぼ規則的で、逸脱がひとつあるだけだから。リストも長くないし、すぐ覚えられる。
19. 海外の名無しさん(>>17への返信)
「行く」は不規則といっても、いて/いた ではなく いって/いった になる、というだけだよ。あと「ある/ない」は活用というより、対義語の関係に近いんじゃないかな。
20. 海外の名無しさん
みんながこの記事を叩こうとする執念が信じられないよ。いい記事だし、自分はいろいろ学べた。動詞の活用をずっと後回しにしていたんだ。
元ソース: Japanese verb conjugation the simple hard way — Hacker News


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