日本の鉄道は、運賃だけで稼ぐ商売ではありません。大手私鉄は沿線に住宅を分譲し、終点に劇場や遊園地を置き、駅の上に百貨店を建てて、その全部から収益を取ります。原型を作ったのは阪急の小林一三です。1907年に前身の箕面有馬電気軌道を立ち上げ、人がほとんど住んでいなかった土地に電車を通し、沿線に建てた家をローンで売りました。鉄道のターミナルと百貨店をつないだのは世界で最初だとされています。
このやり方は全国の私鉄に広がり、民営化したJRも取り入れました。東京スカイツリーは東武鉄道グループが、あべのハルカスは近鉄が建てています。日本でいちばん高い建造物と、2番目に高いビルを、どちらも鉄道会社が手がけているわけです。鉄道経営を扱った海外の動画に、イギリス、ドイツ、カナダ、ポーランド、フィリピンからコメントが集まっています。
議論の中心になったのは、運賃以外の収入がある会社は運賃を安くできるという話でした。安ければ乗る人が増え、結果として運賃収入も増える。この循環に触れたところから、駅に組み込まれたスキー場のリフト、私鉄が建てた超高層ビル、そしてICカードが生んだ金融事業まで、話が広がっていきます。
もうひとつ、あの時間の正確さがどこから来ているのかという話も出ました。日本人には当たり前すぎて意識しない部分に、外から説明がついています。新幹線を1時間に15本走らせることや、乗り換え時間を30秒で組むことが何を前提にしているのか。線路の側から見ると、当たり前ではないことが見えてきます。鉄道の話でありながら、実際には不動産と小売と金融の話でもある、という記事です。
海外の反応
1. 海外の名無しさん
日本の地方を旅していたとき、自分が降りる予定の駅に電車が停まるのかどうか分からなくなった。近くにいた2人の日本人女性に、この駅で合っているか聞いてみた。すると彼女たちは、私の切符に書かれた到着時刻を指さして、それから自分の携帯の時計を指さしたんだ。そのときの時刻は切符の時刻より3、4分前だった。つまりまだ降りる駅ではない、ということだった。日本の電車はこの水準の正確さで走っている。分単位で時刻を組んで、必ずその時刻に着く。地方であってもだ。
2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
最近日本に行った。電車はいつも時間どおりで、いつも同じように走っていた。国全体が動き続けることを求められていて、電車がその必要に応えている。だから移動が問題だと感じたことが一度もなかった。
3. 海外の名無しさん
復活の大きな部分は信頼性だ。そして日本の鉄道の信頼性は、たったひとつのことに尽きる。故障を見つけるための点検を頻繁にやることの重要性を、彼らは心から信じていて、完全に理解している。新幹線を考えてみてほしい。どの路線にも故障がほぼ存在しない。軌道を検測する車両があって、確か1日おきに走っている。見つかった問題を直す保守の班も待機している。線路全体があまりに頻繁に検測されるので、不具合は現れる時間もないまま直されてしまい、大きな設備故障になることが決してない。終着駅に着いた新幹線には整備班が飛びかかる。旅客ホームの下に自分たちのホームを持っているんだ。あの編成はおそらく1日に何度も見られている。設備をこれだけ定期的に見て、不完全なところをすぐ手当てしていれば、合計の修理量は誰よりも少なくなっているはずだ。そして線路も車両も信号も完璧に動いていれば、ダイヤをきわめて正確に走らせることが可能になる。つまり乗り換え時間を30秒のように野心的に組める。つまり人は複雑な移動を待ち時間なしでこなせる。つまり鉄道という選択が非常に魅力的になる。後追いではなく先回りで動けば何が達成できるかという教訓だ。
※注:軌道を検測する車両というのはドクターイエローのことですが、事情が変わりました。JR東海の編成は2025年1月に引退し、JR西日本の編成も2027年1月で検測を終えます。後継は「ドクターS」で、旅客が乗るN700Sに検測機器を積んで営業運転しながら測る方式になります。専用車を走らせるやり方自体が終わろうとしています。
4. 日本在住の海外の名無しさん
日本の鉄道はとても使いやすいと感じている。日本は山が多くて、人が限られた平野に集中しているから、道路はすぐ混む。東京と大阪では10両編成が3分ごとに時間どおり来るので、車を持たずに動くほうが快適だ。新幹線でさえ1時間に15本以上走っていて、保安検査などの手続きが必要な飛行機よりはるかに便利だ。
5. イギリス人
1960年代に日本の鉄道が衰退していたとき、イギリスやアイルランドがやったように線路を剥がしてしまわなかったのは、救いだと思う。だから今、失ったものを慌てて作り直すのではなく、ずっと持ち続けてきたものを広げていける。
6. 海外の名無しさん(>>5への返信)
ドイツも同じ手を試したよ。ドイツ鉄道を株式会社として切り離して、最初は国が100%持つという同じ理屈でね。その結果、路線を閉じ、車両を売り、線路と保守に投資しなくなった。経営陣が短期の目標を達成したと見せられるようにするためだ。
7. 海外の名無しさん(>>6への返信)
この人、ドイツの鉄道に痛い目を見せられて日本を恋しがっているようにしか見えない。
8. 海外の名無しさん(>>7への返信)
今どこかで、イギリス人が自国の電車の中でこの動画を見ながら、うちはどこで間違えたんだろうと考えているはずだ。
9. 海外の名無しさん
鉄道会社が路線網のおかげで上がった地価から利益を得るという部分、これが日本の鉄道の成功の核心だ。民営化されたJRだけでなく、そもそも国有化されなかった私鉄もそうだ。自分の目で見てきた。新幹線を降りたスキー客が、駅に組み込まれたリフトにそのまま乗り込んでいく。東京スカイツリーも、日本で2番目に高いあべのハルカスも、どちらも私鉄が人を集めて運賃以外の収入をつくるために建てたものだ。同じことが香港とシンガポールでも起きた。日本と東アジアで公共の鉄道がこれほど成功しているのは、運賃だけに頼っていないからだ。だから運賃を安くできて、乗る人が増えて、結果として運賃収入も増える。そうやって、本数が多くて速くて時間に正確な鉄道ができあがる。
※注:この仕組みを最初に組み立てたのが小林一三です。人の住んでいない土地に線路を引き、沿線に住宅を売り、終点に宝塚歌劇を置き、ターミナルに百貨店をつなげました。乗客を運ぶのではなく、乗客が生まれる場所そのものを作るという順序です。
10. 海外の名無しさん(>>9への返信)
沿線開発の徹底ぶりが本当にすごい。住宅や商業地といった不動産を建てただけじゃない。運賃のために電子的なICカードまで作った。銀行を通さないデビットカードのように、現金しか使えない場所以外なら日本中どこでも使える。JR東日本の駅の端末で、自分の名前入りのSuicaが数秒で出てくる。どの駅でも入金できて、移動にも食事にも買い物にも使える。しかも別々のJRの路線網をまたいでも、かざした瞬間に切れ目なく動く。信じがたいよ。
11. 海外の名無しさん(>>10への返信)
ひとつ補足すると、日本の鉄道モデルの第3の柱と呼ばれているものがあって、それが金融の部分だ。今どきの交通事業者は運賃収受の仕組みを外部に委託することが多いが、JRの各社は自分で持って、自分で運用して、自分で開発している。だから、その上に乗せる金融商品をつくる自由度がずっと高い。JR東日本を例にすると、Suicaを育てることで、電子的な前払い残高を持ち歩く顧客の層をゆっくり作り上げた。つまり預かった残高の運用益が入ってくる。Suicaが物理とモバイルで9500万枚以上流通していることを考えれば、積み上がる金額になる。今では自前の銀行を持ち、交通系ICと連携するクレジットカードも出している。ICが街のあらゆる商売で使えるようになったということは、鉄道の客から改札の外でも決済の収益を得ているということだ。
12. 日本在住の海外の名無しさん
日本に6年近く住んでいるイギリス人として言うと、この動画は日本の鉄道がどれだけ優れているかをよく示している。車の事情との関係でひとつ触れられていなかったのは、日本では高速道路がほぼすべて有料だという点だ。だからどこかへ速く車で行きたければ、かなりの割増を払うことになる。イギリスでは電車より安いので、みんな車でどこへでも行くのが珍しくない。私自身もロンドンからリーズまで毎週末走っていた。日本では、名古屋から東京の200マイルを走ると、通行料が8000円、燃料が3000円で、新幹線の1万1000円とほぼ同じ額になる。しかも時間は3倍かかる。運転は好きだけれど、車は県内と新幹線が通っていない場所へ行くときだけにしている。
13. 海外の名無しさん
最近はじめて新幹線に乗った。東京から大阪だ。素晴らしかった。距離はサンフランシスコからロサンゼルスとだいたい同じだけれど、飛ぶよりずっと気持ちのいい体験で、運転するよりずっと速い。サンフランシスコとロサンゼルスの間のエコノミーの航空券と同じ値段で、実質ビジネスクラスの席だった。移動に1時間余分にかかるくらい、喜んで引き受ける。
14. 海外の名無しさん
80年代の後半、子どもとして日本に住んでいた。幼稚園に行くのに、母は私を駅まで歩いて連れて行く。私は駅に入って正しいホームに行き、電車に1駅乗って、それから自分で乗り換えてもう1駅乗り、降りたところで親切なおばあさんが学校まで連れて行ってくれる。5歳か6歳のときの話だ。そして同じことをしている子どもは他にもたくさんいた。東京のずっと外れの、JRのオレンジ色の路線だった。
15. 海外の名無しさん
10年ほど前に日本に住んでいたカナダ人として言うと、あの鉄道網を体験できたのは素晴らしいことだった。自分が住んでいるカナダの鉄道は、歳を取るごとに毎年崩れていって、選択肢としてどんどん悪くなっている。要するに移動するには車を持たざるを得ない。でも日本にいた間、車が欲しいと思ったことが一度もなかった。必要なところへどこへでも行けるのが信じがたいほど便利だった。カナダに帰って、ここの公共交通のひどさを思い出したときは、本当に気が沈んだよ。
16. 海外の名無しさん
これを可能にしているのは、あの国の文化そのものだと思う。個々の会社にとっていちばん儲かることではなく、いちばん多くの人にとって正しいことをやる。引き継いだのがアメリカやヨーロッパの会社で、他が全部そのままだったら、これは決してうまくいかなかった。
17. フィリピン人
日本は鉄道があまりに上手いので、うちの国の近代的な鉄道網はまるごと日本由来だ。大学時代に乗った電車はどれも、車内のアーチのところに日本の国旗とJICAの文字が入っていた。


コメント