海外「これは天才的だ」Suicaの改札機、開発中止寸前を救ったのは13.5度の傾きだった

海外「これは天才的だ」Suicaの改札機、開発中止寸前を救ったのは13.5度の傾きだった 技術・経済

改札にカードを当てると、0.2秒で扉が開きます。あまりに当たり前の光景ですが、この0.2秒を実現するまでにSuicaは一度、開発中止の寸前まで追い込まれていました。

試作した読み取り機のエラー率が、それまでの磁気切符よりひどかったのです。パネルの設計に関わったデザイナーによれば「テスターの半数近くが改札を通れない」状態で、ある役員は「自分は5回に1回しか通れなかった。打率2割だ」とこぼしたといいます。原因は技術ではなく、使われ方でした。平らな読み取り機を見た人は、バーコードスキャナのように素早くかざしてしまい、カードが電波の届く範囲に留まらなかったのです。

解決策は、読み取り機を13.5度だけ傾けることでした。手を前に出す自然な動きと角度が一致し、人は無意識にカードを置くように手を止める。それだけでエラー率は1%未満に落ち、この設計は特許化されて今も世界中のICカード読み取り機の標準になっています。海外の掲示板では、この話をきっかけに「電池が入っていない仕組み」からライセンス料の話まで、議論が大きく広がりました。

海外の反応

1. 海外の名無しさん

「カードには電池が入っていない。改札機側が電磁波を出して、取引を終えるのに必要なぶんだけカードに電力を供給している」……これは天才的だ。

2. 海外の名無しさん(>>1への返信)

パッシブRFIDは全部この仕組みだよ。かなりクールだよね。ちなみにパッシブとアクティブの両方を備えたシステムもある。ディズニー好きとしては例のマジックバンドが身近だな。あれは電池入りだけどパッシブでも動く。アトラクションの写真を自動で紐づけるには電池が要る。動きが速すぎたりカメラから遠すぎたりして、パッシブだと安定しないからね。でも支払いやチケットとして使うだけなら、読み取り機に押し当てるだけだから電池が何年経っていようが動き続ける。

3. 海外の名無しさん(>>2への返信)

一見するとパッシブRFIDはアトラクション写真に完璧に合いそうなんだけどね。あの仕組みは馬鹿げた速さだから乗り物の速度は問題にならないし(高速道路の速度でも普通に動く)、15メートルくらい離れていても読める。ただ電波層に2つ厄介な問題があるんだ。タグのアンテナの形状がかなりシビアで、バンド状にするのが難しいこと。それと後方散乱が塩水の塊、つまり人間にほぼ完璧に吸収されてしまうこと。

4. 海外の名無しさん

1980年代にAT&TがテレビCMで同じことをやってみせていたよ。「料金所を止まらずに通り抜けられるだろうか? できるようになります。そしてそれを実現するのはAT&Tです」ってね。

5. 海外の名無しさん(>>4への返信)

あれは90年代だよ。実際けっこう多くが現実になった(ビーチからFAXを送るのは無理だったけど)。ただ、そのほとんどをAT&Tが実現したわけではなかったね。

6. 海外の名無しさん

使う機会があったけどSuicaは素晴らしかった。Apple Pay版を使ったんだけど、まったく問題なく動いた。個人的にはアメリカで増えてきたタッチ決済のほうが、新しい仕組みを覚えなくていいから好みではある。でもSuicaはあまりにもどこでも使えるから、文句のつけようがなかったよ。決済手段が多様で現金もまだ強い日本では、特に理にかなっている。

7. 海外の名無しさん(>>6への返信)

Suicaの本当にいいところは速さだよ。クレジットカードのタッチ決済も悪くないけど、あれは相対的に遅い。数秒かかる。

8. 海外の名無しさん(>>7への返信)

タッチ決済だって遅くする必要はないんだけどね。取引を非同期で処理すればいいし、決済スキームによっては交通系の取引を「失敗しえないもの」として明示的に分類して、残高不足の制限すら無視するものもある。ガソリンスタンドと同じで、まずカードを入れて200ドルの与信枠を確保してから給油し、最後に実際の50ドルだけ引き落として残りの与信を解放する、というやり方もできる。交通機関でも同じことができて、本当に遅いのは初回の1回だけにできるはずだ。

9. 海外の名無しさん

驚いたのは、ラーメン屋や蕎麦屋の中にクレジットカードをまったく受け付けない店があって、現金以外の選択肢がICカードだけ、というケースがあったことだ。

10. 海外の名無しさん(>>9への返信)

地元のイオンに入っているインドカレー屋は、PayPayか現金しか使えない。本当にいろいろだよ。それ以外では、Suicaは思いがけない場所でも使えて驚いた。

11. 海外の名無しさん

2008年に初めて日本に行ったときのPASMOをまだ持っている。2018年に行ったらまだ使えて、残高も残っていた。直近では2025年にも使ったよ。すごくないか?

12. 海外の名無しさん

Suicaは本当にすごい。2010年代に初めて日本を訪れたとき、あの速さとどこでも使える感じに驚かされた。いまアメリカでも交通機関のタッチ決済が普及してきたけど、Suicaの取引と比べると「もたつき」を感じてしまって、なんだかがっかりする。

13. 海外の名無しさん

残念なのは、AndroidのGoogleウォレットはSuicaに対応しているのに、日本で販売された端末でしか使えないことだ。日本以外の端末にまでソニーへのライセンス料を払いたくなかったんだろうね。iPhoneは世界中で使えるから、旅行者でもApple Payでカードを発行してチャージできる。

14. 海外の名無しさん(>>13への返信)

特許料だけの問題じゃないんだ。ICカード対応には、あの低遅延を実現するための専用ハードウェアが要る。日本で売られたAndroid端末(Pixelを含む)だけが、製造時にそれを組み込まれている。

15. 海外の名無しさん(>>14への返信)

Pixelは全機種ハードウェアを積んでいるよ。日本向けのSKUでしか有効化されていないだけだ。rootを取ってSKUを日本モデルに変えれば動く。

16. 海外の名無しさん

物理カードのほうが楽しいし、集められるし、電池切れもない。自分のは日本のチョコレート工場の限定デザインカードだよ。

17. 海外の名無しさん(>>16への返信)

iPhoneの電池が切れたあとでも、Suicaは数時間は使えるよ。予備電力がSuicaとカーキー、探すアプリを動かすぶんだけ残っている。

18. 海外の名無しさん(>>17への返信)

自分くらい馬鹿なことを試す人間は3人くらいしかいないと思うけど、一応言っておく。電池が切れたときはちゃんと動く。でもOSのアップデート中は動かない。

19. 海外の名無しさん

Suicaで支払うと、店側は2〜3.2%の決済手数料を払っているらしい。クレジットカードとほぼ同じだ。これは意外だった。ICカードがあまりにも当たり前に、しかも嫌な顔ひとつされずに受け入れられているから、手数料はかからないものだと思い込んでいた。アメリカだと店がカード払いに露骨に不機嫌になることがあるのに。

20. 海外の名無しさん(>>19への返信)

考え方の違いだね。あちらでは客の不便を減らすためならコストを払う。こちらでは店側の不便のほうが重く見られることがある。

21. 海外の名無しさん

ライセンス料の話は記事にあまり出てこないけど、サントリーや広島あたりの交通事業者がFeliCaから離れつつあるのは、単純に手数料が高すぎるからだ。サムスンやグーグルが日本以外の端末で有効にしないのも同じ理由。ソニーとJRは「まず気前よく配って競合を潰しきってから料金を上げる」という順番を間違えたんだよ。そして今、QRコード決済とVisaに食われている。


元ソース: Suica, Japan's First IC Transit Card — Hacker News

コメント

タイトルとURLをコピーしました